Bluetoothの音質について

イヤホンやスピーカーを購入する際、どれを買ったらいいの…？と悩む方も多いと思います。youtubeにレビュー動画が沢山アップされていますが、一通り見終わるも余計に悩む結果になった…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回はiPhoneやMacをお使いの方がBluetooth型のイヤホンやスピーカーを選ぶ基準を紹介します。

Bluetoothの音質について

音楽をBluetoothで聞く際に重要になるのが「コーデック」です。コーデックとは、『音楽を圧縮する方法』のことです。代表的なものとしてSBC、AAC、aptX、LDACの4種類あります。

音質の順番は次の通り。

SBC<AAC<aptX<LDAC

このコーデックですが、音源を送信する機器（iPhoneやウォークマン）と音を鳴らす機器（イヤホンやスピーカー）両方が対応している必要があります。

例えばSONYのウォークマンはLDACに対応しているので、LDAC対応のイヤホンを購入すればLDAC音質で音楽を聴けることになります。余談になりますが、LDACはいわゆる「ハイレゾ」ってやつです。

iPhoneやMac使ってる人は？

ではiPhoneやMacはどのコーデックに対応しているか、というと「SBCとAAC」になります。つまり、イヤホンやスピーカーがaptXやLDACに対応していても、意味がないんです…ということで、主にiPhoneやMacで音楽を再生するという方はAACに対応したイヤホンやスピーカーを選ぶことをオススメします。

ちなみにですが、Bluetoothはより高音質のコーデックで自動的に接続してくれるため、AAC対応の物を購入すれば、接続も自動的にAACになります。

じゃあSONYには敵わないの？

iPhoneやMacはAACにしか対応してない…ってことはLDACに対応しているSONYさんには敵わないの？と疑問に思ったので調べました。

そもそもLDAC＝ハイレゾとは何か、をまずは説明します。

ハイレゾはCDの約6.5倍の情報量を持つ音源のことです。デジタル化された音楽はkHz（サンプリング周波数）/bit（量子化ビット数）で表示されます。CDは44.1kHz/16bitなので1秒間に音を44,100回切り取ります。一方でハイレゾの場合、192kHz/24bitなので1秒間に音を192,000回切り取ります。

音をデジタル化する場合、どのくらい細かく音を切り取れるか、が原音に近いかどうかの境目です。以下のデジタル化イメージ図の通り、切り取る目が細かい方がアナログの線のイメージにより近いことが分かります。ハイレゾはこの切り取り目がCDより約6.5倍細かいため、より原音に近いという理屈です。

Apple Digital Mastersが全てを解決する

iPhoneやMacで音楽を聴く場合、Apple Musicを利用する方が多いと思います。Apple Musicは通常、16bit/44.1kHz（CD相当）の音源データを元にAACエンコード（音楽をデジタルデータ化）していますが、近年のデジタル音楽の高品質化を受け、24bit/44.1kHzの音源データを元に、独自開発した方法で高品質なエンコードを施した楽曲を提供しています。この高品質楽曲がApple Digital Mastersです。

Apple Digital Mastersをもっと詳しく知りたい方は以下のApple公式HPによる説明を読んで見てください。技術的な解説もあるので興味があれば是非。

https://www.apple.com/jp/itunes/docs/apple-digital-masters-jp.pdf

つまり、ハイレゾ音源をApple最新技術を用いて24bitのままAACへエンコードすることで、ほとんどハイレゾ音源と聞き分けることができないレベルまで仕上げた音楽データ、ということです。